その白い生き物は、不思議そうにを見ていた。
父親譲りの毛色の子馬は、母であるブレードのすぐそばで黒い目を外へ向けていた。
柵の中では、母となったブレードが飼い葉を食んでいる。
そしては柵からずっと離れた、厩の入り口近くにいたのだった。
エオメルはそんなを先ほどから後ろで見守っていた。
なんだか、面白かったからだ。
ふう、と一つ息を吐くと、はくるりと踵を返した。と、目の前にエオメルがいたので、鋭く息を飲む。
「は……っ」
悲鳴を上げかけたが、慌てた様子で口を押さえた。
エオメルは何もしていないし、言っていない。
「ど、どうした?」
エオメルが声をあげると、彼女はエオメルの口を塞ぎにかかった。妃の柔らかい掌の感触を唇とその周辺に感じる。妙に動悸がしてしまい、彼は頬を赤らめた。
「あっ、ごめんなさい。苦しかったでしょう」
はぱっと手を外した。エオメルが赤くなったのは、息ができなかったせいだと勘違いしたらしい。
「いや……。それで、一体どうしたんだ?」
「え? だって、子馬を生んだばかりの母馬は神経質になっているから、騒がしくしてはいけないのでしょう? 伯楽たちがそう言って、しばらく近付かないようにってわたしに言ったわ」
「ああ……」
エオメルはふいに愛おしさが募って、妃の頭をぐしゃぐしゃとなでた。髪が乱れたので、彼女は悲鳴をあげる。それでも、伯楽の言いつけをまもらなければと信じ込んでいるせいか、声は抑えがちだった。
「やめてってば」
「すまん、いやあまりに可愛いことを言うのでな」
「は?」
エオメルは肩をすくめて苦笑する。
「伯楽が近付くな、といったのは、お前がまだ馬のことに詳しくないからだ。大体ここは厩なんだから、他の馬たちの世話をする者が普通に出入りしているのだぞ」
「それって、わたしは信用されていないということ?」
気分を損ねたように、はむくれた。
ブレードはの馬で、フェラロフ二世はその子供だ。だからは自分が世話をしなければならないと思っているのだ。
「拗ねるな。お前はまだ生まれたての子馬を扱ったことがないだろう? 子馬というのは繊細なんだ。今は伯楽たちに任せておきなさい。そのうち、やりようを覚えるようになったら、少しずつやらせてもらえばいい」
「でもあんまり長い間待っていたら、二世が大人になっちゃうわ」
「ブレードが生む子は一頭だけではないだろうよ。第一お前には、馬の子よりも優先して世話をしなければならないものがいるだろう。まずは、そちらが先じゃないかな」
エオメルが片目をつぶると、タイミングよく館から細い泣き声が聞こえてきた。窓が開いて乳母が顔を出し、を呼ぶ。
「すぐに行くわ!」
は慌てて駆け出した。その顔はすでに母親のものに戻っている。
娘のシンクももうじき一歳になる。王妃の仕事も忙しいため、子供の世話は半分ほどを乳母に任せていたのだが、授乳だけはそうはいかない。今ではもう少しずつ、柔らかく煮た粥なども食べられるようになったが、まだ乳も欲しがるのだ。
セオドレドのときのように母親が死んでしまったときや、乳がでないときには、子供を亡くしたばかりの女を乳母として雇うこともあるのだが、特別そういうこともないときには、単に子育てに慣れた女――といっても、館に常駐しなければならないので騎士の未亡人とかそんな者に限られるが――が選ばれるのだ。
ゆっくりと歩いて部屋へ戻ると、腕にシンクを抱えたが窓辺に座っていた。
暖かさを増した春の風が芳しい土の匂いを草原から届けてきている。娘の顔に光が直接当たらないように、は背中を向けているので、うなじの後れ毛が金茶色に透けて見えた。
エオメルに気がついたシンクが、手足をばたつかせて甲高い声をあげる。
よしよし、と笑って近付き、抱き上げると高く持ち上げた。
「まだ途中だったのに」
胸元を直しながら、は物足りなさそうな顔になる。だがすぐに「まあいいわ、おなかがすいたというよりも、構ってほしかっただけみたいだから」と気を取り直した。
エオメルはイタズラめかして言う。
「やっぱりお前は、馬よりも人間の子を育てている方が楽しいだろう?」
しかしは澄まして答えた。
「そんなことはないと思うわ。わたしは人間の子供を育てるのは初めてだけど、皆に手伝ってもらっているから、割と上手くいっているんじゃないかと思っているもの」
そして、「何にでも、初めてというのはあるものよ」と付け加えた。
この様子では子馬も育てる気満々のようである。
「それは、お前が人間で、自分のことと照らし合わせて考えることもできるからだろう。だが馬についてはどうだ?」
「あら、お言葉ね。わたしの家には馬がたっくさんあるのに」
「……ある」
馬が「いる」と言うならわかるが、「ある」とはどういう意味だ。釈然としないでいるエオメルに、は続ける。
「百や二百じゃきかないわね。すごく多い時期だと、千は越すわ」
「千頭も!?」
エオメルはあんぐりと口を開けた。そんな話は聞いたこともない。はここに来た当初は乗馬がそれほど上手くなかったとセオドレドが言っていた。それに、ブレードを与えた頃のの馬の扱い方は、それこそ素人同然であって、一から教えなければならなかったのだ。
なのに、実家に千頭もの馬がいたとは、信じられない。
嘘だろう、と反射的に言ってしまいそうになったが、エオメルはようやく堪えた。ロヒアリムの常で、彼には相手が嘘を言っているかどうかがわかる。そして
は偽りを述べているのではないと、直感で察していた。ただ、言葉の裏には何かがあるようではあるが。
「それはどういうことなんだ?」
真相を教えてもらうべく、彼は失礼にならないように訊ねた。はにっこりと笑う。
「願い事を書く、小さい板があるの。その片面に、馬の絵が書いているの。絵馬というのよ」
「えま……絵の馬か」
それなら千枚あったところでそれほど場所に困りはしないだろう。エオメルは何となくほっとしてしまった。が最大千頭もの馬を個人的に所有している男の娘だったのかと思ったからだ。そんな男はローハンどころか、ゴンドールにすらいないだろう。
「わたしの実家が神社……神殿だというのは知っていると思うけれど、神殿には願い事をしに来る人がいるの。小さなものやささやかなものなら、鈴を鳴らしてお賽銭を入れて、好きなときに好きなようにお参りをしていっていいのだけど、重大なことを願うときには、立派なものを奉納することになっているのよ。強制は別にしていないけど」
「まあ、そういうものだろうな」
「その奉納品の中には、昔は本物の馬があったのよ。うちだけに限った話じゃないけれどね。だけど、馬って、神社に何頭も置いて置けないし、世話をするのも人手がかかるしで、そのうち板に馬を描いた絵馬というものが出てきて、それに願い事を書くようになったの」
聞き捨てできないことがあったので、エオメルはそれが本筋からずれていると思いつつも、聞かずにはいられなかった。
「……書くというのは、お前の家の者がやるのか?」
「いいえ、願い事をする本人が書くの」
「そのためには字を書けないと困るのではないか」
「百年単位で昔の話ならともかく、祖父の時代でも、字はたいていの人が書けたと思うわ」
なんでもないことのように、は答えた。
彼女の故郷の話を聞いたことが何度かあるが、ローハンとは本当に大違いだとしみじみ思った。誰もが文字を読み書きできる国になるには、どれほど豊かにならなければならないのだろうか。
エオメルはローハンに不満などもってはいないが、それでも民の全てが教養を得るには、非常に多くの時間と金がかかるのは朧気にわかっていた。の国ではそれを実行しているのだ。羨みこそしないが、興味は大きい。
「話がそれちゃったわね。それで、その絵馬は新年の日に書かれることが多いの。新年の参拝に来た人たちが、今年一年の抱負を書いたりしてね。だから新年の三日くらいですごくたくさんの絵馬が集まってしまうの」
「いくら小さいものでも、そんなものが毎年千も二千も集まれば、置き場がなくなってしまうのではないか?」
素朴な疑問だった。
は一つ頷くと、何ということもないように答えた。
「さすがに古いものはお焚き上げ――燃やすということだけど――をしているわよ。でも、数年分だったら、保管するようにしているの。願い事が一年の間に叶うとは限らないもの」
「ほう。色々考えているのだな。ところで、馬そのものは一頭も飼っていなかったのか?」
いくら馬を納めるのが昔の風習であっても、それを守り続ける人はいるものだと、エオメルは思っている。
「父が本当に幼い頃まではいたと聞いているわ。でもそれは、奉納された馬ではなくて、神事に使う馬なの」
「神事?」
「ええ。お祭りの時に綺麗に飾って通りを歩くの。馬は神様の乗り物だと考えられているから」
「と、いうことは『彼』が乗るのか?」
肉体を持たないの『元』相方が、馬に乗るとは意外だった。
は、そっと居たたまれなさそうな表情になって視線を逸らす。
「そういう風に考えられていただけで、あのひとが実際に乗っているわけでは……」
「あーー」
エオメルは頬をぽりぽりと掻いた。馬に乗っていようがいなかろうが、普通の者には見えないのだ。『彼』のことだ、気が乗らなければ祭りにだって参加はするまい、とエオメルは思った。
「いなくなったのは、なぜだ?」
エオメルとしては、馬がいない世界など考えられない。の故郷では、馬よりも早く走る鉄の乗り物が発明されており、エオメルたちが馬に乗るような感覚でそれを扱うのだそうだが。
「理由は色々よ。なんだかんだで忙しいから手が回らなくなった、とか。敷地には限りがあるから、運動させるにも限界があったというし。ここみたいに、集落のすぐ外に平原が広がっているわけじゃないもの」
「なんとも、残念な話だな」
心からの言葉だった。もしもの実家と自由に行き来できるのであれば、こちらで預かってもかまわないのだが。この際、一頭や二頭が増えたところで、困るようなマークではない。
そういうとは、それと似たようなことはしている、と言った。
「似たようなこと?」
エオメルは首を傾げる。
「ええ、今でも神事では馬を使うから、馬の飼育をしている牧場と契約して、神事用の馬を飼育してもらっているの」
「つまり、それはお前の家の馬ということか?」
「基本的には。でも、神事で使うのは一年のうちでも数日だけだし、完全に委託してしまっているから、あまり家の馬、という気はしていなかったのだけどね」
そういうことなら、馬の扱いが下手だった理由もわかる。関わりがないわけではないのに、積極的に関わらなくても済んだので、知識も経験も身につかなかったのだ。
「他にも馬に関することといえば……」
は唇に人差し指を押し付けて、考え込んだ。
「ああ、流鏑馬があったわ」
「……ヤブサメ?」
聞きなれない響きに、エオメルは軽く眉を寄せた。
それはこんな行事だった。
一ハロンほどの馬場に、的を数個立て、馬に乗りながら弓を引き、当てるもの。
元は
の国の戦士の武芸だったという。
こういう話が大好きなエオメルは、食らいついて質問攻めにした。
「使うのは弓だけか? 槍や剣はどうだ?」
「流鏑馬はあくまでも、弓の技を披露するものだから……」
「ああそうか。しかし、参加者は皆戦士ではないのだろう? やはり腕は現役の者が存在した時よりも落ちているのではないか?」
は心底困ったように、眉根を寄せる。
「といってもねぇ、武士を復活させるわけにもいかないし、武士が存在していたのも、もう昔の話だから、比べようがないし」
「私が参加していたらどうなるだろうな。弓は実のところ、あまり得意ではないのだが」
「いえ、別に優劣を競うわけでは……。そういうのは別の、アーチェリーとか弓道とか、そっちの方で」
「アーチェリーとかキュウドウというのは……?」
「立ったまま……つまり馬に乗らないで的にあてる競技のことよ。名前が違うのは、弓の形が違うからだと思ってちょうだい。ところで、あなた、弓は得意じゃないって本当?」
「なんだ、知らなかったのか?」
「初めて聞いたわ。というよりもそういえば、あなたが弓を持っているのは見たことがなかったかも」
今更になって気付いたように、は目をぱちぱちとさせた。
「マークの騎士は弓よりクロスボウを好んで使うからな。あれの方が、弓よりも修得が容易なので、重宝している」
「そうなの?」
「ああ、クロスボウは先に矢を番えていて、好きな時に発射できるようになっているんだ。弓のように、放つまで弦を腕の力で引き続ける必要もないしな」
「そんなに違うんだ」
「ああ。だが、使用頻度はそんなに高くない。平地でなら、敵の不意を突いての最初の攻撃の時くらいだ。互いに大集団で戦っていた先の戦争のときならともかく、普段は哨戒の一隊がオークの小隊と戦うくらいだからな。クロスボウは番えるのに時間がかかるから、少人数で戦う時にはそんなに悠長なことはやっていられない」
「そっか。長いこと戦っていたのだものね。皆、臨機応変が身についているんだ」
半ば感心し、半ば困惑しているような様子で、は首を傾げた。
「そういうことだな。あとは城に篭って敵を迎え撃つときか。そういうときには、城壁の下に敵が固まっているものだし、ならば狙いなどつけなくても、どれかしらに当たるからな」
「て、適当ね。でも、まあ、槍と剣と盾があって、なおかつ弓を持つとなると大変なのは考えただけでもわかるわ。クロスボウはともかく、弓はかなり大き……」
は言葉を切って首を傾げた。
「あ、あら? 弓って、大きいわよね」
「まあ、剣よりはな」
「剣どころじゃないわ。わたしの身長より大きかったはずよ。流鏑馬の手伝いをしていたから、何度も間近で見たことがあるんだもの。でも、レゴラスの弓はそれよりずっと小さかったはずだし……」
エオメルは頭を振った。
「いや、あれでも大きい方だと思うぞ。お前の身長より大きい弓もないわけではないが、そういうのは馬に乗りながら扱えるものじゃない。それこそ城に篭ってとか、後衛に配置し、敵に接近されないようにするものなのだよ。きっとお前のところの弓が大きいのは、武芸から平時の技となってしまったから、戦時の利便性を追及する必要がなくなったからだろう」
しかし彼女は頑固に首を振る。
「そんなことないわ。ちゃんと歴史の授業でも習ったもの。わたしの故郷でも昔は何度も戦いがあった。国を統一するために各国の武将がしのぎを削ったという戦国時代があって、流鏑馬、笠懸、犬追物というものが特に知られた訓練方法だというのは、有名なことよ。当時の絵巻物にも残っているんだから。だから弓は大きくても、馬に乗って射られるものなのよ」
こればかりは譲れないと、彼女は眉をあげた。
しかし、エオメルには納得できない。記録にはそう残っているのかもしれないが、それでもは戦いの専門家ではない。どこかで何かを誤解している可能性は充分にある。
とにかく、人の背丈ほどの大きさの弓など、馬に乗って扱えるわけがないのだ。
「ならば、それ専用に訓練した者たちで構成された隊があったということだろう。弓はただでさえ、修得するのが難しいからな。そういうこともあるだろう」
「勝手に納得しないで。その目で見たことがないからって、否定するのもやめて。そりゃあ、この世界の流儀では無理だと思われているかもしれない。でも、それは絶対的な真理ではないわ」
エオメルとは見つめあった。お互いがそれぞれの理由で不機嫌になっている。つまらない諍いをしたことは何度もあったが、今回は毛色が違うように思えた。
二人の雰囲気が悪くなったのを感じ取ったのか、シンクが赤ん坊特有の甲高い泣き声をあげた。エオメルはぽんぽんと叩いてあやし、機嫌が直ったのを見計らって乳母に渡した。
「……ヤブサメの手伝いをしたことがあると言ったな」
ぶっきらぼうにエオメルは言う。
「ええ」
冷ややかに、は返した。
「なら、お前の国の弓はどのような材質でどのような形なのか、言えるはずだな」
「試しているの? 別にいいけど」
は立ち上がると、紙とペンをもってきた。そこへさらさらと書きつける。
「材質は竹が多いわ。加工が容易だとかなんとか、そういう理由ではないかと思うのだけど。竹って、マークには生えていないから説明しづらいのだけど、節と節の間が中空になっていて、水筒や器としても昔は使われていたのよ」
「中が空だと? 想像がつかないな」
は弓の隣に竹の絵も書いた。天辺以外には枝もほとんどなく、等間隔に節がある。変わった木であるのは確かだった。
「わたしの家の裏にもたくさん生えていたわ。竹は地中から芽が出る直前のものなら食べられるのよ。春の味覚ね」
「ほう」
の描いた弓は、やはりエオメルの知っている弓とは違っていた。まず、把持する位置が随分下だ。マークの弓はだいたい真ん中なのだが、こちらは下側三分の一だ。
「なるほど、これなら馬に乗っていても扱いにくすぎる、ということはないかもしれないな。下が支えて邪魔になる、ということがなさそうだから」
「そのためにそういう形になったかどうかは知らないけれどね」
エオメルが少し認めたようなことを言ったので、はちょっと笑った。
全体の形も違う。エオメルの知っている弓は、横から見ると三日月のような形をしているのだが、こちらは、もっと上のほうがぐにゃりと曲がっている。
「ここはどうしてそうなっているのだ?」
その部分を指差すと、
「矢を飛ばす方向や、飛距離を変えられるためだと聞いているけれど、使ったことがあるわけではないから、よくわからないわ」
「ふうん」
エオメルは紙をとりあげて、まじまじと見た。
「…………まあ、遠くまで矢を飛ばせそうな形ではあるな」
「実際に飛ばせるのだと思うわよ。どこまで本当かはわからないけれど、昔の物語には、波間に浮かんでいる船に取り付けた扇を射てみろと挑戦されて、本当に打ち落とした戦士がいたというもの」
「なんだと!?」
揺れる的というのは特に珍しくもない。戦闘中に敵――的――がじっとしているということなどありえないからだ。しかし船とは。
船が浮かぶほど遠くにある的を射抜けるとなると、たしかにそれは性能が良いといえるだろう。
「むむ……」
エオメルは呻いた。世の中にはまだまだ、自分の知らないことがあるのだと。
それからしばらくして、エオメルは暇ができるとぶらりと館からいなくなることが増えた。
一体どうしたのかと心配したがようやく探し当てると、彼は仲間を募って馬に乗りながらも扱える長弓の研究開発をしていたのだった。
なんて負けず嫌いな人なのだと、はそれを知って驚き呆れたのだった。
あとがきは反転で
瑠香さまリクエストの、「エオメルに故郷の馬がらみの行事を聞かれて、流鏑馬を教える話」でした。
最初、流鏑馬といわれまして、はてどうしようと悩んだのですが、よくよく考えてみれば、神社(神事)と馬には結構接点があったのでした…。
(お忘れかもしれませんが、というか、私が忘れていたのですが、ヒロインの実家は神社やってます)
今回調べて知ったのですが、日本の弓というのは、長弓の中では珍しく、馬に乗りながらでも扱えるのだそうです。だからこそ流鏑馬というものが現在でも残っているのですが…。
他の国の長弓は作中でエオメルが言っていたように、敵に接近されないようにしつつ馬には乗らずに使用するものだったのだそうで。
で、馬に乗りつつ弓を使う、というのは何も日本の専売特許だったわけではなく、有名なところではモンゴルとかがあると思うのですが、そういう時には基本的に短弓が使われていたのだそうです。
そういや、作中でヒロインさんが、溜まった絵馬はお焚き上げしている、と書きましたが。実際はどうしているのかは調べ切れませんでした。
ゴミとして捨てる、ということはさすがにしていないとは思うのですが、本当のとこ、あれってどうしているんだろうな。さすがに全部保管するなんてできないと思いますが。
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