夢の中にいるようだった。
開演前の緊張も、
プリマドンナの大役も、
大勢の観客も、
すべてが淡い記憶になり、
舞台が終わる瞬間まで、
わたしは音楽そのものになった。
エンジェルがくれた羽はわたしを天の高みまで連れて行ったのだ。
エンジェル……
今日はわたしはあなたのために歌ったわ。