脇道の脇道になりますが、トルソーにはどんなものがあるのか「英国レディになる方法」掲載図版の「英国婦人の家庭誌」1862年3月号のトルソー類一式を訳してみました。
年収400〜600ポンドの中流家庭を営むことになる新婦がそろえるもの、とのことなのですが、2つばかりどうしてもわからないものがあったので、それは省きました。すみません、英語力なくて…。


アンダーリネン

・フランネルのウェストコート6枚
・フランネルのドロワーズ6枚
・シュミーズ12枚
・ドロワーズ12枚
・コットンのストッキング12足
・絹のストッキング6足
・冬用のストッキング6足
・コルセット4つ
・夏用のフランネルのペチコート4枚
・冬用のフランネルのペチコート4枚
・クリノリンの下に着る暖かいツイードのペチコート4枚
・シンプルなタックのあるペチコート3枚
・クリノリン3つ
・ひだ飾りとレース3つ
・8分の1ヤード幅(?ちょっとあやふや)のフリル2つ
・夏のドレス用モスリンのペチコート4枚
・冬用のペチコート1枚
・同様のその下に着るもの1つ(←意味がわからん…)
・シンプルな飾りのあるジャケットボディス6枚
・レースで飾ったジャケットボディス6枚
・さまざまな飾りのあるナイトドレス12着
・ナイトドレス12着
・シンプルな飾り6つ(←アクセサリーのことかなあ?)
・豪華な飾り6つ

ジャケットボディスというのがよくわからなかったのですが、ボディスだけだと胴着のことになるみたいなので、肌着の一種ではないかと思うのですが…。
この時代はクリノリン全盛期ですのでクリノリンがリストの中に入ってますが、これがもうちょっと後だとバッスルになっていると思います。



エトセトラ

・ポケットハンカチーフ1ダース
・縁飾りのあるポケットハンカチーフ1ダース
・刺繍飾りのあるポケットハンカチーフ1ダース
・婚礼用のハンカチーフ1枚
・朝用のプレーンなリネンのカラーとカフスのセット12組
・好みのレースとモスリンのカラーとカフスのセット12組
・黒レース1つ
・白レース1つ
・ベール2つ

…なんでベールが2つ必要なんだろう。
そしてハンカチが合計で37枚。これだけもってる人、現代でもどれだけいるか…(汗)



ドレス、マント

・婚礼用ドレス
・絹のドレス(内一着は黒いものを含めること)4着
・古風なもの1着
・冬用ドレス2着
・好みの生地で作った冬用のドレス2着
・夏の朝用ドレス4着
・夏用のモスリンのドレス4着
・イブニングドレス
・フランネルのドレッシングガウン1着
・朝食時のドレス1着
・ヘッドドレス
・ペイズリーのショール1枚
・黒レースのショール1枚
・厚地の旅行用ショール1枚
・ひざかけ1枚
・絹のマント
・ラシャのマント
・外出用ショール
・毛皮2着
・アンブレラ1本
・パラソル2本
・オーバーシューズ1足
・さまざまなブーツ
・さまざまなシューズ
・スリッパ
・イブニングブーツとイブニングシューズ
・手袋12組


ところどころ個数が書いていないところがありますが、原文のままです。
オーバーシューズというのは、雨雪の時に靴の上からはくゴム靴のことです。
ショールのとこ、わざわざ「ペイズリーの」と書いている所から当時ペイズリー柄が人気だったのだということが窺えますね。



ハウスリネン

・最も良いシーツ6組
・中くらいのシーツ6組
・上等のシーツ2組
・使用人用シーツ4組
・長まくらケース12枚
・飾りのあるピローケース6組
・上等のリネンのピローケース12組
・使用人用ピローケース6組
・部屋用タオル6ダース
・トルコタオル1ダース
・使用人用タオル2ダース
・トイレカバー18枚
・フルサイズのテーブルクロス8枚
・朝食用の小さめのテーブルクロス8枚
・台所で使うためのテーブルクロス6枚
・サイドボードクロス4枚
・トレイクロス6枚
・フルサイズのテーブルナプキン24枚
・朝食用のテーブルナプキン12枚
・魚用ナプキン6枚
・グラスクロス12枚
・ティークロス12枚
・ぞうきん24枚
・粗い茶色のキッチンクロス1ダース
・タオル8枚
・ナイフクロス12枚


この時代にはすでにトイレカバーがあったんだなと妙に感心しました。
トルコタオルというのは、多分バスタオルのことじゃないかと思います。この時代、イギリスではトルコ風呂(種類としては蒸気風呂になります)が人気があったんですよ。
そして謎なのは魚用ナプキン…。何に使うんだとかどう使うんだとか色々悩ませてくれます(笑)でもfish napkinsて書いてるから他にどう訳せばいいのやら。


以上、合計でいくらになるか見当もつかないトルソー類(中流階級編)でした。





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