あとがき : …タイトルが思い浮かばない


今回は追補編と原作を読んでいて、ちょーっと首を傾げたところを春日なりに解釈してみました。
どこのことかというと、文庫版でいうと、王の帰還の下巻194、195ページあたり。
『彼は目のあたりにした貴婦人たちの美しさを見て、感嘆の思いに満たされました』ってとこ。
1回ローハンに戻ったエオメルがまたゴンドールに来たときの場面です。
アラゴルンとアルウェンの結婚式が終わって、でもまだ帰っていないので相当数のエルフの女性たちがいたという状況。
で、その後ギムリのとこに行って、あなたはガラドリエルが最も美しいといっていたけど、私はアルウェンの方が好みだなぁと言って仲直りをしたのです。(そんな風には書いていません…)
春日としては、エオメルはゴンドールではじめてエルフの女性に会ったように思えるのですが、追補編の年表のとこに、こんな記述があるのです。


五月一日   エレスサール王の戴冠。エルロンドとアルウェン、裂け谷を出発する。
六月十四日  エルロンドの息子たち、一行を出迎え、アルウェンをエドラスに連れてくる
六月十六日  一行、ゴンドールに出発。


…って。


文字通り解釈すれば、ゴンドールに再び行く前にすでにアルウェンのことは知っていなくちゃおかしいですよね。
でも、エルロンドの兄弟たちだけがエドラスに行くってのも、ちょいと不自然に思えるのですが(だって、二泊してるんですよ、そりゃエルフは冬の最中に野宿したって死にはしないけど、いくらエルフだってこれから友好を結んどこうかという相手を避けるとも思えない。…でもエルフの考えなんて人間にはわからんしな。うむー)。
それとも、アレか。アルウェン、「今度ゴンドールとアルノールの国の王妃になりますー。よろしくお隣さん(はあと)」とでも挨拶したかったんだろうか。
(だからつきそいは兄ちゃんズだけにしたとか…)
そんでもってエオメルも、どっちも美人だけど褒めるなら同盟国の王妃にしたほうがいいと思ったと、考えられなくも…なんてことエオメルに限ってはないな(笑)
彼にリップサービスなどという高等テクニックが使えるとはとても思えん。
まあ、とりあえずその問題の日にエオメルがいなかったとすればアルウェンを知らなくても問題なかろうと思い、ちょっと出張させてみました。
これで万事解決です(←?)





次へ   戻る   目次