ジュディからの手紙が届き、今度は訪問をしても締め出したりしないということなので、早速訊ねていった。

     そして話し合いの結果、今回の件は私の焼きもちの焼きすぎということで決着がついた。

     仲直りを兼ねて一緒にお茶を飲み、冷や汗交じりのとても楽しいひと時を過ごす。

     会話は昔話(といっても私たちが出会ってからのことなので、たかだか数年間のことだけど)がほとんどで、とて

    も居たたまれなかっ懐かしかった。

     人生とは不思議なものだ。

     私は不幸な運命の元にある才能ある孤児を、有意義なアメリカ国民にするべく力を貸したはずなのに、その子

    はもうじき私の妻になるのだから。有意義なアメリカ国民になるという目的は達せられたものの、ここまで親しく

    なるとは予想だにしなかった。

     そのことを後悔したことは一度もないけれど……ただ、一つだけ、やらなければ良かったと思うことはある。

     

     私の日記を彼女に渡したこと。

     私の想いが書き連ねている例のあれ。

     あれが、諸刃の剣になるなんて、思いもよらなかった。

     だが、一度渡したものを返してくれというわけにもゆかず、困っている。

     

     この分だと、夫婦喧嘩があるたびに、彼女は切り札としてアレを使ってくることだろう。

     参ったな……。

     

    

    

    

     

     

    
     

     





  
























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