1910年7月14日(木)
    ジュディから夏休み中の報告が届く。

    隠すようには言わなかったから、どこかでそんな話が出るかもしれないと思っていたが、さっそく起きてしま

   った。

    あの農園の以前の持ち主が誰だか、センプルはすぐに話してしまったようだ。

    これで、ジョン・スミス氏とジャーヴィス・ペンデルトンを結ぶ線が一つ出来てしまった。

    とはいえ、あそこを知っているのは無論私だけではないし、秘書の名で彼女を滞在させてくれるよう頼んだの

   で、一足飛びに彼女が想像を結びつかせるということはないだろうと思ってる。

    彼女の『あしながおじさん』は年よりなのだからね。

    
    農園で、彼女は楽しくやっているようだ。

    ただ時を過ごすだけではなくて、積極的に農園の仕事もしてくれているようで、感心する。

    そうそう、6頭の子牛に、自分や友人―サリーとジュリアだ―の名前をつけたのだそうだ。
    他にも『あしながおじさん』と名づけたのがいるのだそうだが、子牛なのにおじさんという名はいささか気の毒

   な気がする。

    せめてオスであることを祈る。

    

    



   



















  
























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