1911年12月9日(土)
     自分がジュディに振り回されている自覚はあるが、彼女がそのことに少しも気付いていないことに空しさを覚

    えてしまう…。

     大学では創立記念日のダンス・パーティがあったということだ。女子大学のパーティには通常男性が招かれ

    ることはないのだが、こういった特別行事だけは別だ。

     私にも経験があるが、この場合、最初のダンスのパートナーともなる招待者は交流のある大学の学生でなく

    とも構わないはずなのだ。

     だがジュディが招待したのは私ではなくジミー・マクブライドだというではないか。

     どうして彼なんだ?

     一緒に過ごした時間は私の方がずっと多いではないか。それに、私たちは気も合っているではなかったのか。
     考えたくはないのだが、やはり年のせいだろうか。なにしろ私は十四も年上なのだからな。

     同じくらい好意を持っている相手なら、年が近い方がより誘いやすいように思える…。

     実際、どのような気持ちでジュディがジミー・マクブライドを選んだのかはわからないのだが、これは見逃すこ

    とのできない出来事だ。 

     このままでは彼に水をあけられてしまう。

     なんとかしなければ…!

     

     しかし今回の手紙はずいぶんと気になることが多い。

     ああ、ジュディ。君が美人だということは、私はとっくに気がついていた!

     言われたのか?あいつに言われたのか!?

     君という女の子は、どこまで心配させれば気が済むのだろうか…。



    













  
























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